サービスデスクの必要性に注目が集まっています。仮想技術の爆発的な進歩に伴い、企業内のユーザーの周りにはクラウド型とオンプレミス(自社運用)型の業務が入り混じった状況となっており、インシデントが多発する事態になっています。インシデント対応の窓口としては、コールセンターやヘルプデスクなどが利用されてきましたが、現在注目を集めているサービスデスクはこれまでのものと違い、顧客やユーザーからの問い合わせを一元管理できるという大きな特徴があります。さらにその機能は双方向であるというメリットもあります。存在価値を見直されている大きな理由としては、国民のほぼ大多数がインターネットに繋がっている時代にあって、インシデント対応に失敗した時の自社への被害が大きくなりがちであり、失敗は瞬く間に拡散していく危険があることも考えられるでしょう。

インシデント対応に求められる機能と問題点とは

サービスデスクは顧客やユーザーからの問い合わせを一元管理し、全てのインシデントを受け付けて、クローズまで責任を持って対応する機能を期待されています。ヘルプデスクでは、顧客が自ら問題を分析し、適切な部署に連絡をつける必要がありました。またコールセンターでは、顧客からの問い合わせを正確に受け付けることと取次を主な業務とし、回答する機能は持ちませんでした。そのため社内外のインシデントに対応しきれず、エンドユーザーにストレスを与えるものになりがちだったのです。インシデント対応のような部署はコストセンターと見られがちで、予算をかけず有能な人材をアサインしないといった傾向も見られましたが、今後はこのような体制ではインシデントをクローズできないまま、収益にも影響を及ぼすことになることも考えられます。

今後のインシデント対応のバリエーションとは

サービスデスクをどのように構築していくかという問題については、大きく3種類の手法が考えられるでしょう。一つは、オンプレミスで構築する方法です。自社にあった体制を作れるメリットはありますが、導入の初期費用が掛かる可能性があります。二つ目は、クラウドサービスを利用する方法です。即時利用が可能で月々の料金を支払うだけでよく、内容の変更にも柔軟に対応できるでしょう。三つ目はアウトソーシングする方法で、現在注目されている手法です。業者によって得意分野があるのが魅力で、posシステムに強い業者、パソコンとofficeアプリに強い業者など、自社に適した業者を選べるため、安心して任せることが出来ます。インシデント対応に時間を取られることなく、本来の業務に集中できるのがメリットです。